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旅は道連れ、世は情け。 アニメや漫画の話題やら諸々。デジモンが好きです。検索は避けてるよ。

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うらばなし2

pixivの小説投稿の画像、全部文字入り仕様になっちゃったの……??
どうして……。文字がないのは、文字がないのは選べないの……?文字入れたくないなら自分で作るしかないの……??あ、違うや。設定で文字無しも選べるんだね。

気がつくとpixivの仕様が変わってていつもちょっとびっくりします。え?ってなる。普段まったく投稿してないことが丸わかり!……下書き保存って前できなかったんだっけ?未公開と何が違うんだ?

まぁいいや!

とにもかくにも、今回はうらばなし2です。これまで長編に込めてきた何かを、語る、みたいな(あやふや)
ってか長編って10万文字ぐらいからを差すんだね。じゃあ今までの中編だね。今回のタケヒカだけが長編だったわ。なので改めまして、中編に込めてきた何かを、語る、みたいな(あやふや2)


■立春「炭酸浸透水」
人間賛歌に近いかなぁ。世界で一番美しいもの、みたいな。私の理想郷です。
なんか本当に、夢というか理想というか。本当にこう、純粋に二次創作って感じのね。あんまり私情が詰まってないです。夢と希望と愛が詰まってる。こんな綺麗な話、自分でも書けるんだぁってちょっと感心しました。


■勝茶「雄英高校ヒーロー科のとある日常」
男女を超えた他人への敬意。男女の友情というか、なんというか。
案外一番対等に近いところにいるのかもなぁって。考え方は似てると思う。爆豪くんが誘拐されたとき、助けられるの屈辱なんじゃないかってお茶子ちゃんが言ってたじゃないですか。あれ、実際ビビったもん。
まさかそっちの立場に立つとは、と思って。だって爆豪くんの個人感情なんて、あのときあんまり関係ないじゃないですか。助けに行きたい気持ちもわかるけど、自分たちにはまだ資格がない。助けにいくことは、より爆豪を危険に晒すかもしれない。助けに行っても行かなくても、どっちにしろ危険なのはかっちゃんの命なんですよ。もしくは助けに行く側の命の危機なんですよ。そういう命がけの行為を前にして、まさか「屈辱」という感情で制そうとするとは。お茶子さんマジパネェっすわ。
でもだから、あの台詞がでるってことは、お茶子ちゃんも助けられるのが屈辱だと感じるタイプなのかぁって。じゃないと出てこない言葉だと思って。あの場面で。

でも彼らはねぇ、……うん……原作沿いは今のとこ考えられないなぁって感じです。お茶子ちゃん、緑谷くん次第。でもいいコンビにはなると思う。男女を超えた関係を築けそう。
男女を超えた関係というと、爆豪と耳郎ちゃんもちょっとそれに近いけど、でも耳郎ちゃんが乙女だから。なんだかんだで女の子。かわいいよね。お茶子さんはこう、ここぞという時に漢気みせてくれる気がしてね。そゆとこ好きです。


■幼馴染「エゴイスティック・オリジン」
最初のうらばなしで、本当はこれについて語ろうと思ってたのに、うまいこと纏められなかったから「うらばなし2」が爆誕しました。

えーまず前提としてね、個性のない緑谷くんにヒーローを見出したのは、爆豪くんとオールマイトだけなんですね。

でもオールマイトはありのままを肯定したわけじゃない。受け渡す個性ありきで緑谷くんにヒーローになれると言っている。無個性状態の時は、現実も見なければ、みたいなこと言ってたし。だから、受け渡す個性がなければ、多分オールマイトはヒーローになれると言わなかったと思うんですよ。

そんで一巻時点では、デクくん自身も、ヒーローになれるって心から思ってなかったと思う。
オールマイトに否定されたときも、「必死こいて現実を見ないように」みたいに言ってたから、ちゃんと考えてしまえばヒーローになれないことはわかってたと思うんですよ。だから多分雄英も記念受験のつもりで、そこに落ちて多分、諦めるつもりだったんじゃないかな。

もし本当になりたかったら、無個性でも戦えるようにもっとサポートアイテムに詳しかったり、そもそも、もうちょっと体を鍛えていたと思うんですよ。でもそれはしてない。でっけーヴィランが出たときも、街を壊す悪いやつは自分が許さない、みたいな感情は特になくて。……まぁ一巻だからそこまで突っ込んでもって感じでもあるんですが。でもこう、ヴィランに関して微力でも積極的に自分から何かをしようとはしてないなーって。自分だったらこう倒す、みたいなのもないし。結構お気楽と言うか、他人事というか。

デクくんのヒーロー性って、結構ちぐはぐなんですよね。
個性を持ってからは個性ありきでの戦闘パターンを思考したり、積極的に人を助けたりしてるんですけど、無個性状態のときに開示されているヒーロー性が非常に少ないのよ。で、これは単純に過去の回想シーンが大概そうだから言うんだけど、彼がヒーロー性を発揮するのって、かっちゃんがらみばっかなんですよね。大体ね。
無個性の時には、かっちゃんがいじめてるところを止めに入ったり、ヘドロにやられているかっちゃんを助けに行ったり。水に落ちたのを助けに行ったのも、かっちゃんでね。だからこう、無個性の時に関していえば、かっちゃんだから助けに行ってるのか、かっちゃんじゃなくても誰でも助けてたのかが非常にわかりにくいんですよね。

個性をもらってからも、かっちゃんに対する何かって、だってすっごく異常じゃない?
合宿のとき襲撃された時もさ、一回相澤先生に会ってるのに、ボロボロの身体で救出に向かってる。あれ実際、相澤先生に任せたほうがよかったところあると思うんですよ。先生、個性解除できるんだから。マスキュラーと戦ってた時は撤退等含めてめちゃくちゃ冷静に考えてたのに、かっちゃんが狙われてると知った途端にびっくりするぐらい冷静さが失われているんですね。だからこう、

幼馴染って、なんなん……?

って部分は正直ある。

で、爆豪くんは爆豪くんで、たぶん最初から彼だけが、無個性のデクにヒーロー性を認めているんですよね。
不本意だし、認めないと思うけど。手を差し出されたときからずっと。雄英受験のときだってさ、ただ煽ってただけとも言えるんですけど、もしかするとデクくんより雄英合格を信じてるんだよね、爆豪くん。一応、受けんなよ、みたいに言っててね。あのとき、デクくんは多分受かる気はなかったのに。わざわざノートまで爆破してね。
純粋にイライラしてただけなのかもしれないけど。受かる気ないのに受ける訳だから。舐めプ警察よ。

まぁとにかく、デクくんのヒーロー性に関しては、基本的に個性ありきの評価なんですよ。デクくん自身も。本当の自分に対する期待値なんてなくて、だから個性と一緒に殉職するのに躊躇いがない。
なんかそういうとこを、爆豪くんに一喝して欲しかった。のがエゴイスティック・オリジンのあれです。無個性の自分を、デクくん自身に肯定して欲しかった、みたいな。

でもこういうの最終回でやるんじゃないかなーっても思ってたから、弔くんとかAFOとかオールマイトがいない、本編とはまた別時空っぽい感じにしたわけなんですけども。ちょっと世界観に入りにくい感じに。

だからエゴイスティック・オリジンでやりたかったことは、無個性の肯定です。無個性がヒーローになったっていいじゃない、をやってみたかったというか。もしかしたらルミリオンがそのへん担うかなとも思ってたんですが、無事に個性を取り戻したようなので、はい。

超常解放戦線やらなんやら、個性ありきの問題はずっと描かれているけど、あの世界で2割の人口は無個性なんだよなぁって、たまにぼんやり思います。
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閃光のように


BAKUGO………!!!!



今週!ジャンプ本誌!まじかよ……!?


えー!月曜日に見てうわー!ってなって早速日記書こうと思ったら、なんか風邪引いちゃって。幸福を享受した分のマイナス災難が早い!お陰様でこんな時間差で一人喚く羽目になってしまっているよ!

いやまじなんなんBAKUGOくん。どうしてそんなこと……えー?救けて勝とうとしとるやないですか!あの!爆豪勝己が!?しかも女子だよ!よりにもよって耳郎ちゃんを救けてるよ!!?耳って……足蹴にして……お前………!!

爆豪くんを見る緑谷くんの目とかもさぁ……。これさぁ……もう幼馴染長編はそのまま改修することなく没っすわ……。

いつもそう!爆豪くんはいっつもそう!!

あなたいっつも私の想像を超えて成長していくんだから!!あーくそう!かっこいいじゃないのもう!!


なんかこう、この世に生まれ落ちた幾多の爆豪勝己を原作が易々と飛び越え、打ち勝ち、塗り替えていく感。たまらねぇな。これだから爆豪勝己は!お前がナンバー1だ!(人気投票の方もおめでとうございます!)

はー、びっくりした。こんなんにやけてしまうがな。この勝負、勝っても負けても得るもの多い……。もう得たからね。かけがえのない、大切なものを……。

私には爆豪勝己を表現できないことを思い知ってしまったのですが、まぁそれでも、時々遠くから見守るぐらいは許して欲しい。何度地に伏しても立ち上がり、進み続ける彼の背中を最後まで見届けることだけは……!

とりとめなどない

爆豪が苦手なデクファンの事をにわかと呼ぶ、デクガチ勢がいる未来を夢見てる。

勝茶のことをぼんやり考えてたら、ヒロアカの任侠パロに辿り着きました。小説にして書くつもりがないのでここでずらずらと語らせてください。


デクくんは地元の自警団組織である八木組9代目です。元々ヒーロー活動をしていた初代組長が、個性蔓延る昨今ではヒーローという役職では限界があると判断し、治外法権の組合を作り上げたのが始まりです。なんていうか、ワンピースでいうと七武海的な存在です。(本当は組長が変わるごとに名前も変わっていくしきたりなのですが、デクくんがどうしても先代の名を残したいと固辞して八木組のままです。)

そんで爆豪くんは、先代の八木が拾ってきます。なんでも路地裏にいた八木が爆豪に施そうとしたのが気に食わなかったらしく、腹が立つんだよ上から目線で舐めてんじゃねぇと殴りかかってきたのが始まりでした。八木は拳を避けもせずに食らうと、非礼を詫び、彼を組に招待します。しかし仲間はみんな反対します。爆豪の悪名は既に界隈で知られており、彼を仲間に加えることは、余計な重荷を背負うことになると予測がついたからです。

八木はそれならば、と爆豪を遠縁のものだと皆に広めます。そもそも繋がりや血筋を大事にする職業?ですし。しぶしぶながら彼は組に受け入れられます八木はいろんな所でいろんな拾い物をする癖があったので、諦め半分なところもあったのかもしれません。

ただまぁ八木もなかなかにおっちょこちょいなので、組の引継ぎする際、この嘘の所為で揉めに揉めます。

元々八木組には正当な継承者として緑谷がいたのですが(血は繋がってません、こっちも別の場所でスカウトしてます)爆豪に血の繋がりがあるなら、爆豪を正当継承者にするべきだという声が上がり、内部で真っ向対立が起こったのです。大体穏健派が緑谷を味方し、ゴロツキ勢が爆豪の味方をする感じですね。

しかし本人たちの意向はまた別です。
緑谷は緑谷で爆豪の強さを気に入っていたので、彼がいいなら彼に譲るとか言い出すし、爆豪はそんな面倒なもんはいらねぇと言うしでもうごっちゃごちゃ。八木はその時、組を離れてどっか海外に出張に行ってたんですが、帰ってきて騒ぎに気付きます。そんで慌てて双方と話し、緑谷に意志があるのを確認し襲名の儀式を行い、一応場は収まりました。

と、言うのが前提にあってですね。本編の舞台はその5~10年後の話です。

その頃には幹部として組に身を置いていた爆豪が自販機でコーヒー買ってるところを、唐突に切島くんに急襲されます。彼はちいさなチンピラ事務所にやとわれた鉄砲玉でした。しかし切島くんは鉄砲玉の癖に、銃は構えるも引き金を引くことが出来ません。爆豪くんは構わずコーヒー飲みだすし、仕舞いには俺にはできねぇと切島くんは拳銃を落とします。呆れて帰ろうとする爆豪ですが、切島くんが命を救ってくれた事務所の人間に申し訳ないと本気で嘆いているのを見て、少し気が変わります。

騒ぎに駆けつけてきた電気くんに切島くんの事務所の事を調べさせ、止める電気くんを無視して、切島くんの首根っこをひっつかんでよそのチンピラ事務所にアポなし単身突入をします。

で、その命の恩人ことチンピラ事務所の社長がどれだけクズな行いをしてきたのかを切島くんに伝えるわけですね、ひどく暴力的な手腕で。なんか子供の人身売買とかクソみたいなことしてたんでしょうね。んで、こんなクズの為に死ぬほどてめぇは惨めなやつなんか、みたいなこと言って、切島くんに拳銃を差し出します。てめぇで片つけろって。

しかし切島くんは拳銃は撃たず、拳で殴ります。こいつは確かに生きる価値もねぇクズだけど、助けてもらった恩義は通す。二度と俺の目の前に現れんな。って。

で、そっから爆豪直属のあれとして組に入った切島くん視点で色々と事が動く訳わけですね。

爆豪くんは形式上では組の幹部ですが、独立した部隊みたいなものを持ってます。上鳴、瀬呂、芦戸の派閥メンバーね。プラス切島くん。彼等は基本的に他の組の人間と群れることなくて、特殊部隊みたいな感じです。組の指令や意向にかかわらず、割と好き勝手に動いてるから内部からの批判もすごいけど、緑谷くんがゆるしてるからみんな何もできない感じ。

緑谷君は組長として頑張ってます。本当にヤクザの親玉かよって感じの風貌。でもまぁ裏でなかなかえぐい事やってます。警察にいる飯田くんと仲良しだけど、飯田くんは彼の正体を知りません。轟くんは別の組の親分、でも大っぴらにヤクザではなく片足突っ込んでる感じ。インテリヤクザ枠かな。ふたりは仲良しです。

で、ヤオモモはどっかの金持ちのお嬢。ボディガードに耳郎ちゃん。バックボーンに轟くんとこがついてます。時々爆豪が耳郎ちゃん貸せって言ってくる。仕事の性質上、政界やら金持ちやらの内部事情に詳しいからですね。ちなみに爆豪くんと轟くんは喧嘩友達です。

スパイ組が相澤先生、梅雨ちゃん、心操くん。ある意味最強。表の看板は探偵事務所。大体の組が等しくお世話になってます。どこにも所属しないのが強みです。お仕事を淡々とこなしてくれます。

話がちょっとそれましたが、まぁそんな舞台背景の元、物語が進みます。

切島くんが組に入ってしばらくしたころ、変な噂を耳にします。
なんでも爆豪が自身の子供を、次の組の継承者にしようと目論んでいるというものです。勿論爆豪くんに子供はいないし、切島くんが電気くんにその事を聞くと、爆豪の子供とか想像できねぇ!と爆笑されます。しかし、噂の元になった出来事が、その内切島くんの耳に届きます。なんでも緑谷の世継ぎの為に用意された女性が、夜な夜な爆豪と会っているというのです。

噂だけがひとり歩きする日々に、切島は悶々とします。上鳴や瀬呂や芦戸に聞いても爆笑するばかりで、とうの爆豪にはなんとなく聞きにくかったのです。切島くんこのとき18歳だったので。お年頃ですね。ちなみにみんな切島くんより年上設定です。上鳴くんと芦戸ちゃんが24歳。爆豪と緑谷が27歳。ちょっぴり年上の瀬呂くんは29歳。

しかし、ある夜。眠れずにうろうろしている切島くんを爆豪くんが掴まえます。ちょっとついてこいって。返事も待たず歩いていく爆豪の背中を追いかけながらも、切島くんはなんとなく気まずい感じになります。噂で、その夜は爆豪くんが女性と会っていると聞いていたからです。

お盛んな妄想で、あれやこれやを心配しながらついていった切島くんですが、扉を開けた先に待っていたのは、上鳴と芦戸といういつものメンバー。そして見知らぬ女性が一人。この人がうわさの元になった女性だと切島くんは確信します。他の組の人に写真みせられてたからね。これが麗日さんですね。

で、なんで連れてこられたかって、瀬呂がいないから、卓囲むのに人が足りないとの理由でした。拍子抜けです。訳がわからないなりに卓を囲んで、まぁ大体爆豪くんにみんな負けて、その日は普通に解散しました。

後日上鳴くんと瀬呂くんに事情を聞くと、なんでも緑谷くんが爆豪くんの子供を次の正当継承者にしようと目論んでいるとのことでした。麗日さんは緑谷くんの頼みで動いているのだろう、というのがみんなの共通認識だという話です。爆豪もつっぱねればいいのに、変なところで真面目なものだから、一応組長の意向に沿っているらしく、しかし緑谷の目論み通りに動く気はさらさらないとのことでした。

そんな感じで日々は流れます。

が、いつまでも平穏?なままではいられません。現代の風潮と同じく、ヤクザの取り締まりが厳しくなってきたのです。今まではなんだかんだなぁなぁでやってきた部分が、段々と通用しなくなる世の中になってきたのです。勿論、緑谷の組もそのひとつです。世に蔓延ってきた組が、ひとつ、またひとつの姿を消していきます。飯田くんもそのうちに緑谷くんの正体を知ります。彼もまた、苦渋の決断を下す時がやってきたのです。

世間の風当たりが目に見えてわかりやすくなってきたある日の夜。緑谷くんは爆豪くんを呼び出します。

世の中はもう組を必要としていない。団結してまた新たに組織を作り上げていくには、内部の意識がバラバラ過ぎる(大体緑谷くんと爆豪くんの色んなあれこれの所為です)なので、組は解体する。みんなのことは君に頼む、と。勿論爆豪くんは断ります。爆豪くんが組をやっているのは八木の恩義に応えるという理由以外になかったからです。(だから緑谷が八木組という名を引き継がなければ、彼はそのまま去っていました。しかしそれがわかっていたので緑谷くんも組の名を変えなかったという側面もあります)

強い君を見ているのが好きだった。と緑谷くんは語ります。どれだけ仲間内で言われても彼に組をやめさせなかったのは、緑谷くんの彼への執着が確かにあったからです。それから緑谷くんは、麗日さんに僕の個性を分け与えている、と言いました。このパロでの緑谷くんの個性は超パワーじゃなくて求心力とかカリスマ性みたいな感じです。本来は血の連なりで力を蓄えていく個性でしたが、八木も緑谷も子供作ってないので、一応個性の引継ぎはできているものの、単純に個性の力は弱体化してました。だから、麗日さんと爆豪くんに子供が出来れば、正しい形で強い個性が引き継がれるわけです。

てめぇがやることだろ、と爆豪くんは言います。爆豪くんに組を引き継ぐ気はなかったし、麗日さんが緑谷の事を本気で好きなことを知っているからです。

爆豪くんがなんで知ってるかって、麗日さんが初めて爆豪くんの部屋を訪れた時に、彼女が言ってたからです。最初は勿論嫌だった。でも金もなく、このままでは両親も殺されてしまうかもしれない。仕方なかったのだと。しかし何度も会ううちに、緑谷の生き方に惹かれていって、仕舞いにはどうして触れてくれないのだと泣いたこともあったと。彼はごめんねと笑うばかりで、最後の最後まで指の一本も触れてくれなかったのだと。(ちなみに個性継承は、彼の血を飲みました)

強い君を見ているのが好きだった。と緑谷くんはもう一度繰り返します。静かに、噛み締めるように。彼の酔狂はもう誰も止めることができないのだと、爆豪くんも悟りました。最高に馬鹿野郎だな、てめぇは。爆豪くんはそう言うと、その場を去ります。緑谷くんは見送ったあと、一本の電話を掛けます。こちらから出頭する、と。

で、爆豪くんはその夜に麗日さんのとこに行きます。
金なら工面してやるから両親の所に帰れって。しかし麗日さんは首を横に振ります。金は緑谷くんが工面してくれている。しかし、両親の元に帰ってもここにいたことが周りに知れたら彼等の今後の人生に苦労を掛ける。もう二度と顔を見ない覚悟でここに来たのだと。緑谷にはもう会えなくなると告げても、麗日さんは動じません。ならば彼の望みを叶えることが、最後に自分が出来ることだと。そういって爆豪くんに迫ります。

個性は継承されてない、と爆豪くんは言います。八木が言っていたのを覚えていたのです。個性継承は、贈る方の意志がなければ成しえないと。爆豪くんは先ほどの緑谷くんの目をみて確信していたのです、彼はすべてを自分の中で終わらせるつもりなのだと。何一つ託されなかったのだと項垂れる麗日さんに、爆豪くんは言い放ちます。惨めなもんだな、と。

んで、怒った麗日さんが爆豪くんの頬に一発入れます。爆豪君は笑って見せた後、一枚の名刺を麗日さんに渡します。生きる気があるなら連絡しろ。去っていく彼もまた、何かを失ったような寂しさを背中にただよわせていました。

その後、緑谷くんが出頭したかと言えばそうではありません。彼は組のでけぇ屋敷に火を放ち、その中に佇んでいました。燃え盛る炎を警察関係者も呆然とみつめるばかり。消火活動の行われる最中、爆豪くんもまた、燃え盛る炎を眺めていました。そして、屋敷に何かを投げます。それは切り落とした彼の左手の薬指でした。エンゲージというよりは、命に一番近い指という意味で。それは彼なりのけじめのつけ方だったのかもしれないし、何か他の意味が込められていたのかもしれません。しかしそれは、彼らにしかわからない何かでした。

爆豪くんはしばらく眺めたあと、踵を返して、派閥の待つ車へと戻ります。
緑谷くんの死体は終ぞ発見されることはありませんでした。彼は確かに、すべてを彼の中で終わらせたのです。


………みたいな?


切島くんは最後、派閥と一緒に行くか、いっそ警察にしちゃうかで悩んでます。なんてったって妄想だから。

ここまで書くなら真面目に書けやって感じですが、真面目に書こうとしたら百篇ぐらい方向性変わるから……。多分結末も変わる。もうそういうの面倒なの。今ざっと書いただけでも話としてまとまってない事わかるもの。切島くん視点で始まったのに、途中から彼、消えてるもん。妄想段階の頭の中って大体こんな感じです。とりとめのない設定がポンポン出てくるけど、あくまで点だから。線でつなげようとするとアホみたいに時間がかかるわけですね。やりたくなーい!

ダイジェストの妄想だけで五千文字あるんだもん。真面目に書いたら大変なことになっちゃうワン。嫌だワン。そんで死にネタにグロ注意だワン。さよならハッピーエンド。

しかもこれ勝茶かと言えば死ぬほど微妙なとこだし、どっちかっていうと出勝だよね。自分でもざっと書いてて、あれ、もしかしてこの2人って恋でもしてんの?って思ったし。

でもね、本誌を踏まえて勝茶ルートに行くならこんくらいする必要あるかなって。緑谷くんが個性と共に心中する先にある恋……すげぇ嫌だな!

でも正直他に想像つかないんですよ、勝茶はね。私にはね。

特に緑谷くんの出方次第みたいなとこあるからね。だってお茶子ちゃん緑谷くんに惚れちゃってんだもん。そこから勝茶ルートに繋げるには、こう、なんともかんとも……。実際、お茶子ちゃんの失恋必須じゃないですか。尊敬の念を恋心だと勘違いしてるルートもあるっちゃあるだろうけど、あそこまではっきり描いていてそれは……多分ないでしょ、きっと。

まぁまだ本誌次第だけども、もし恋をするにしても、普通の恋にはならないだろうなーって思います。緑谷くんを介したばっかりに。まったく罪な男だぜ、緑谷くん!

「エゴイスティック・オリジン」

やっと!書き終わった……!

幼馴染のあれこれが書きたくて考えたのですが、なんかこう、色々とすごく面倒なところに行きついたなぁって自分でも思います。本当はもうちょっと原作の様子を見ながらあげようかなって思ってたんですが、もし万が一塚内くんが内通者だったら完全にお蔵入りだなって、思って……。

まぁそれはともかく、実力不足で本文に入れきれなかったTHE☆補足を聞いてください。


◆麗日さんが三重にいる理由
ヒーローになって両親に楽をさせたいのなら、東京近郊にいる意味はそんなにはないんじゃないかなって。本人は「お金の為」って言ってたから稼ぐためには都会のがいいんでしょうけど、多分色んな事を学んだ在学中の3年間でね、お金を贈るだけが本当に両親の為なのかって考え直したんじゃないでしょうか。建物ってのは、誰かの為にあるものじゃないですか。お茶子ちゃんのご両親のことだから、きっと住む人の心に寄り添う建物を、って言って予算オーバーしてすかんぴんになっちゃったんですよ。ご両親はね、お金が欲しいんじゃないんです、自分たちの会社で造った建物に住む人々の笑顔がみたいんです。そしたらね、地元でもいいのかなって。お茶子ちゃんが地元民に愛されるヒーローになったら、必然的にご両親とこにも色んな恩恵が行くんですよ。そういうあれですよ。

あとはね、地方ヒーローの基盤をお茶子ちゃんに作って欲しいなって。東京近郊はヒーロー密集地帯だから、いろいろと手が回るけど、地方で大きな事件が起きたとき対応が遅れることを授業とかで知ってさ。両親を守ることは、地方を守ることです。地方改革を経て、お茶子ちゃんには三重県民に愛されるヒーローになって欲しい。そんで最終的には東京に出てくるの。地方はね、言っても事件数がそもそも少ないからね。両親の為の基盤を作り上げたら、今度こそお茶子ちゃん自身がなりたいヒーローを目指して欲しいし、そしてそれを、三重県の住民はテレビの向こうからいつまでも応援しているのです。

◆幼馴染の今後について
爆豪くんがジーニストの事務所から独立したのは、戦いの場を作る為です。闘技場みたいな枠組みって作中には地下格闘場ぐらいしか出てないので、多分表立ったものはないのでしょう。オリンピックも形骸化したって言ってたし。だからこう、天下一武道会みたいなものをね、これから爆豪くんは作っていくんだと思います。ヒーローもヴィランも一般市民も入り乱れた、戦いの祭典みたいなやつ。でもまぁ最初からそれは無理だから、まずは雄英体育終了後、エキシビションとしてプロヒーロー同士の決闘を実現するところから始まります。その時の司会は上鳴くんね。ゲストは、かつての伝説のA組のみなさん。超豪華。

そこで第一回、爆豪VS緑谷が行われます。夢のタイトルマッチです。ただこの時は結局ドローに終わります。プロにとっては会場が狭すぎたのです。彼らの運命を決めるにしちゃせこいリングだった訳ですね。でもその時の戦いで感化された熱は、きっと天下一武道会を開く為の追い風になることでしょう。
その後、せっかく集まったからって同窓会があるんですが、トイレに立った緑谷くんがみんなのとこに戻ろうとすると爆豪くんが立ってて、面貸せやって連れ出すんです。まさか第二ラウンドかなって思ってる緑谷くんが連れてこられたのは、なんか世界中から富豪が集まってくるような超高級なお店。その店を、しかも貸し切り。何考えてんだって緑谷くんがたまげてるところに、超ダンディなマスターがこの店で一番高ぇ酒を持ってくるんですよ。目ん玉飛び出る値段の酒を。

「え、待ってこれ、都内一等地のマンション余裕で買えるよ!?」
「何言ってんだてめェ、安いぐれぇだわ」
「マジで言ってんの!?」
「たりめぇだ。世界一のヒーローの弔い酒だぞ」

そう言って2人、乾杯すんの。
最初こそあれだけど酔いが進むにつれ、戦いの感想から、小さいころの昔話まで語ったりしてね。その時に彼らはようやく太陽を手が届いて、夜明け前を手に入れて笑えるわけですね。

その後、天下一武道会、というかオールマイト杯みたいな4年に1度ぐらいの戦いの祭典が始まって、その日だけ、2人っきりで飲んでてほしいんですよね。多分それ、その時に勝った方が優勝賞金で奢るんじゃないかな。残りの日々が全部分かり合えなくても、その日だけ幼馴染に戻るみたいな、そういう、ロマン……!

っていうとこまで本当は書きたかったんですけどね!無理だった!まず超高級店の描写ができないから!背景描写は基本死んでるマンだから……!!



書いてる間中、ずっと爆豪くんがどういう人なのか考えたんですが、彼はね、やっぱり山に登る人なんですよ。急に何を言ってんだこいつって感じでしょうけど、まぁ聞いてください。語りたいことがいっぱいあるんです。

険しい山道を超えて山の頂上に着いた瞬間の静かな横顔がね、爆豪勝己の全てなんですよ。達成感とも満足感とも違う、まるで神に愛されて辿り着いたとでもいうような男の横顔を、是非とも切島くんには見届けて欲しいんですよね。

すっと何処かに消えていってしまいそうな儚い横顔です。妙に不安になった切島くんが声を掛けようとしたら、それよりも先にいつもの表情に戻った爆豪が「次はもっと高ぇとこ行くか」って慢心することなく遥か先を見据えてんの。切島くんは相変わらずだなってちょっとほっとするんだけど、でもどっかで、行けるところまで行ったらこいつどうなるんかなって不安も抱えててほしい。

爆豪くんはきっと山で死ぬけど、キリマンジャロの雪山で死ぬような儚さはないんだよね。素質はあるけど、素行が悪いからね。野性味はあるけど清らかさがないんだ。あと登るって一度決めたら、死んでも登るでしょあの人。そこに意味がなくても、決めたからには道半ばで死ぬような男じゃない。そんな男だったら、爆豪くんだって爆豪くんの人生に苦労しないんだ。

人類が到達できる一番高い所で、そこに座ったまま、静かに眠る様に死んでいって欲しいんですよね。そんでそこまでは切島くんはついていけないの。その山は行き道しか用意されてない山だから、帰らなきゃいけない切島くんは爆豪くんとは一緒に行けないんですよ。

だから、カメラだけ持ってってくれって。俺は一緒には登れないけど、でもあんな高い所から見る景色は絶対綺麗だろうから、爆豪が見た景色を、俺も見たい。って。返せねぇぞって爆豪くんは言うんだけど、それでもいい、そのカメラを通してくれれば俺は見れるから。そう言って彼は笑うんだ。爆豪くんは呆れるんだけど、でも荷物にしかならないそのでっかいカメラを、彼はちゃんと持っていくんだよ。

長い旅路の末、爆豪くんは山の頂上に辿り着きます。息をすることも忘れるような、綺麗な景色です。爆豪君はおもむろにシャッターを切って、静かに眠ります。ひどく疲れていたのです。そのまま永遠に眠りたかったのに、誰かの声が聞こえます。非常に腹の立つ声です。目を開けると、案の定、クソみたいな幼馴染がそこにいます。そいつだけは、きっとここに来るだろうと爆豪くんにもわかっていたのです。

「うっせぇわ、クソデク」
「なんだよ、君が登ったって聞いたから、慌てて来たのに」
「頼んでねぇ」
「まぁそうだけど」

断りもなく、デクくんは隣に座ります。お互いに何一つ、相手のことがわかりません。辿ってきた道のりは全然違うし、相手が何を思って登ろうとしたのかもさっぱりです。でも、お互いがいなければきっとそこに辿り着かなかった事だけはわかっていました。他に誰もいない静かな地で、目下に広がる美しい景色を見ているのは、今この瞬間、たった二人だけなのです。

だからこう、分かり合えないけど、辿り着く場所は一緒。みたいな。なんかそういうイメージです。

爆豪くんの心に一番近いのが切島くんで、爆豪くんの魂に一番近いのは緑谷くんっていうか。爆豪くんと緑谷くんは通常会話はほぼできないけど、昔に自分たちで作ったオルマイ語だけは彼らにしかわからない、みたいな。

あ、ハリーとヴォルデモートの関係に似てるかも。ヘビ語を話して、お互いがそれぞれ分霊箱みたいな。見た目とか性格的にはハリーが緑谷くんでかっちゃんがヴォルデモートなんだろうけど、実際はハリーがかっちゃんでヴォルデモートが緑谷くんだろうなぁ。かっちゃんはデクくんの血を飲んで生きながらえるぐらいなら、潔く死を選ぶよ。

……結局何が言いたいんだかよくわかんなくなりましたが、どうにか伝わって!幼馴染に捧げたこのパッションだけでも!!

きみの隣まで、遠回り

デクくんと爆豪くんの話をちょっと書きたくなってきたんですけど、このタイミングで書くと後々事実関係に決定的な誤差が生じる確信があるんですよね……てかもう一回やったもの……。

誘拐からのオールマイトの引退に関して「俺が終わらせちまった…!」っていう爆豪くんの心の叫びを、もう少し早く聞いてたら前に書いた勝茶の長編もちょっとテイストが変わったと思うんですよね。まじか爆豪くん……ご、ごめんね!ってなったもの。知らなかったとはいえ、相澤先生になかなか厳しい事を言わせてしまったからね……。その後罪悪感に耐えられなくなり、一部台詞を変えたもの。爆豪くんがそんな風に思ってたなんて微塵も想像してなかったことをね、すごく反省した。そうか、君もヒーローに憧れる少年だったんだなって……。

でもねー、やっぱ難しいよ爆豪くん。
実際その伏線となるところって、「次は君だ」の後に泣き崩れる緑谷くんに投げた視線と、「あんたにとってデクってなんだ」ってオールマイトに聞いたぐらいじゃない?
だからたぶん爆豪くんのそれは、なんにせよ緑谷くんに対する何かだろうとアタリをつけて、そこにはなるべく触れないように書いてたら、まさかの誘拐された事実(自身の弱さ)及びオールマイト引退に対するそれだったっていう。びっくり!もうその時点で7割書いてたから強行突破して書き上げたけど、私には爆豪勝己がわからないっていう事実だけが脳裏に刻み込まれてしまったのです……!

正直その辺は先生の匙加減もあるのでは?って思わなくもないけど黙殺です!一次があるから二次創作なのだ!

まぁ完全にifで書けばいいんですけども。てか二次創作の時点で完全ifなんですけども。
なんかなー……なんなんだろな!最終回予想パロみたいな感じだから抵抗があるのかなー。でも最終回まで読んだら多分書かない気もする。だけどなぁ、んー…?書く前に、まず自分の感情がよくわからない……なんだこれ。新感覚!

書くかはわかんないけど、書いたとして、とりあえず恋ではないです。恋をした方がはるかに楽な気もするぐらいの拗らせ具合だけど、多分意地でもしない。でも正直、原作のヒーローネームのとこで緑谷くんが「デク」と書いたって事実に関しては、これはもはやプロポーズなのでは?と思わんでもないです。

一応麗日さんからの「頑張れって感じのデク」という理由はあるけれど、勢いな感じもしなくもないし、言ってもそれは数か月前に知り合ったクラスメートの言葉なんですよ。個性発現前から自殺教唆を経てきた幼馴染の「デク」呼びとはね、重みが違うの。そんな蔑称をヒーローネームにするってね、もう正気の沙汰ではないじゃん。いっそ清々しいぐらいの執着の類だもの。
強くて嫌な奴で凄い奴な幼馴染がつけた名前を背負うんだよ、ヒーローである限り、ほぼ一生。非常に重い!重さ的にはプロポーズと遜色ない!結構怖い!

それとまとも対峙して超えていこうとする爆豪くんも爆豪くんだから、お似合いの2人なのかもね。いや恋じゃないけど。恋よりもすごい、友情?……なんだそれ。恋でも愛でも友情でもないとすれば、一体彼らはなんだというんだ。


あ、そうか、幼馴染だ……!


おさななじみ!メルディもなりたいヨ!(突然のTOE)
……いや彼らのようになっちゃいけないな。ラシュアン3人衆は見習っていいけど、静岡辺りのヒーロー有精卵たちはダメだ。あれはお手本にしちゃいけないやつだ。生涯通して理解を経ずに拗らせているからね。いや、彼らも彼らの過去をそれぞれ体験したら見方が変わるのかもしれない?
そうだ!そういう個性だ!そういう個性を使えば解決の糸口になるかもしれないぞ!まぁ絶対そんなの書かないけどな!勿体ない!そんなありきたりな理解で分かり合うなんて、勿体ない!今更互いを理解なんてするんじゃないよ!わからないままぶつかり合って高め合って!そうしてその姿を永遠に魅せつけて!!


……変なテンションになっちゃった。一旦落ち着こう。


本誌の方向的に、前言ってた耳郎ちゃんと爆豪くんの話はもう書かない気がする。だって考えてるのすごくほのぼのだもの。

時期は体育祭終わりぐらい。爆豪くんが通学中に聞いてた音楽プレーヤーに、上鳴くんが興味をもつの。え、爆豪音楽とか聴くん?なんか意外……いや、そーでもねーのか?ヘビメタとか?って勝手にイヤホン外して再生。流れるのは聞き覚えのない邦楽。

「勝手に触んなや」
「あれ、意外にふっつーの聞いてんのな。誰の曲?」
「表示されてんだろ」
「いや、読めねぇから聞いて、」
「フェリクス…!?」

横から聞こえた声に顔を向けると、ひどくキラキラとした顔でみてくる隣の席の耳郎。

「え、うそ。爆豪、フェリクス知ってたの!?しかもそれひょっとして、幻のファーストの……?」
「じ、耳郎サン……?」
「初回限定だ」
「まじ!?だってそれ、ほとんど出回ってない奴じゃん……!うっそ、なんで爆豪がそれ持ってんの……?」
「親父の知り合いなんだよ」
「ああー……なるほど。ほとんど知られてないアーティストだし、まさか爆豪が知ってるとは思わなかった」
「お2人サーン……?」

で、なんかちょいちょいCDとか貸し借りして、ちょっと仲良くなってって。ある日爆豪が「やる」っつって耳郎にライブチケット渡すの。お父さんが貰ってきたやつね。貰った3枚全部。爆豪くんはライブまでは行く気がなかったから。そしたら耳郎が「そしたら爆豪一緒行こうよ。フェリクス知ってるの、うちの地元の友達ぐらいだし」「……そいつと行きゃいいだろ」「その子今外国。知ってる人の方が楽しめるじゃん」ってライブ行けるのが嬉しすぎて、普段なら絶対誘わないであろう爆豪を誘うわけですよ。で、隣の席でそれを聞いてた上鳴が「え、休日に一緒に出掛けるって……それってデートじゃね?」って。

「ライブっつってんじゃん」
「いや、え?だからその行為がさぁ」
「あ、上鳴も行きたいってこと?3枚あるし、一緒行く?」
「え?いや、そうじゃなくて、」
「おい待て、俺ァ行くっつってねーぞ」
「いいじゃん、たまには。ああいうとこはみんなで行った方が盛り上がるし」

っていつにない感じで耳郎ちゃんが強引に決めるの。それほど嬉しかったんだろうね。可愛い。

そんで異色の3人で待ち合わせして、ライブ行くの。予想通り超テンション上がってる耳郎ちゃんと、嫌がってたわりに楽しんでる爆豪と、なんとなくノリに付いていけない上鳴。上鳴くんはね、広く浅くの人だから、コアなのはちょっと苦手だといい。あと密集地帯で帯電して、ちょいちょい静電気を放出気味になってって。だからしばらくして、「悪ぃ爆豪、俺ちょっと抜ける。向かいのマック居るわ」って出てく。で、その後で「あれ、上鳴は?」「抜けるってよ」「今からいいとこなのに」って。なんだかんだで楽しんで、楽しかったわありがとうってちょっとほくほくした感じで帰る2人と、マックに居る、を忘れた爆豪の所為で置いていかれる上鳴のシーンを挟んで終了。

「マックにいるって言ったじゃん!?俺ずっと待ってたのに…!」
「……だっけか?」
「素で忘れるのやめて!せめて面倒だったからって言って!?一番傷つく!!」

そんで後日談で、休み時間に軽く話す耳郎と爆豪の姿を、なんとなく不思議な気持ちで眺めるクラスメイトの描写がある感じです。

ほら、すごくほのぼの。そんで、爆豪が誰おまになるであろう確率がとても高い。なのでここでネタを吐き出す程度に留めます。今ざっと書いてるだけでも、超書きにくかったからね!2人とも普段喋んないから、会話に違和感しかないわ。どっちも偽物よ!出会え出会えー!

原作、上鳴くんを挟んでのやりとりはあるんだけどね。あまりにも間接的!隣に座って何を喋ってんだよ!喋りたくないからお互いの隣に座ったのかよ!それはそれでちょっと可愛いけども!
        
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